Q
長野県高遠で作陶するヤマジョウさん。
「工房からの風」にはどのような作品を出品くださいますか?
A
一部ではありますが、土、稲藁や雑木の灰などの
原料も地元で採れた物を使い仕事をしています。
長野県伊那谷らしいやきものです。
食器を主に、甕、徳利 等の「雑器」を出品いたします。
Q
ヤマジョウさんにとって、「工房からの風」はどんな風でしょうか?
A
「扇ぐ」
自分に向けたり、他へ送ることもできる、
自ら行動して起こす風。
初め、風は他から吹き、時に追い風になったり向かい風になるものだと思っていました。
けれど、出展が決まった時からの経過を考えてもそのような風は感じられず、
この質問の答えは「無風」ではないかと思ったこともあります。
そんな時、ラジオから落語が流れてきました。
なんとなく聴いていると、噺家が扇子を使って色々な仕草を表現することが想像でき、
落語では扇子の事を風とよんでいると思いだし、
その事がきっかけで自ら起こす風に繋がりました。
当日、自分が扇いでいる風がどの様に感じていただけるかはわかりませんが、
自他共に心地好いものになれば嬉しいです。
Q
ヤマジョウさんの初めての「ものづくり」は、なんでしょう?
印象的なもの教えてください。
A
「ものづくり」とは呼べないような遊びですが、
小学校4年か5年のときに従兄弟と作った「かまくら」です。
高さ2メートル程で、中には子供が5・6人入れました。
これを聞くと長野県での話だと思われるかもしれませんが、
自分が生まれ育ったのは東京都の西(山梨や埼玉に近い)で、そこでの事です。
「雑器」とご本人がおっしゃるように、
使い継がれてきた懐かしさを感じるような陶器が
ヤマジョウさんのお仕事。
作られた器は、その表情からは意外なほど、手にとると軽やかで驚きました。
伺えば、単純な重量だけではなく、持った時の重心を考えて、
軽やかになるように轆轤を弾いたり、工夫されているとのこと。
若い作者のものづくりへの想いと自信が清々しく伝わってきました。
民藝に心惹かれる方は、はずせないブースになりますね。
味噌づくりの甕などもおすすめです!
もちろん、民藝に関わらず、
器好き、料理好き(食べること、呑むことも!)の方もぜひ。
そして、「工房からの風」には、毎年地元市川の男性の方々で、
楽しみにしてくださっている方も多いので、きっと喜ばれそうですね。
ヤマジョウさんのブースは、ニッケ鎮守の杜、花壇の奥側。
おおどかでありながら、爽やかな焼き物がたくさん並べられていることでしょう。